音楽

【プロ直伝】ミックスが必ず上達するコンプレッサーの使い方【DTM初心者向け】

考えている人

ミックス(MIX)初心者だけどコンプレッサーの使い方が知りたいな。

本質的なことを学んでどんどんミックスを上達させたいな。

上記のような人向けの記事です。

本記事の内容

・コンプレッサーとはそもそも何か

・なぜコンプレッサーを使うのか(コンプを使う理由)

・コンプはどのように使うのか

・やってはいけないコンプの掛け方

→目的も持たずコンプをかけること

・間違ったコンプ解説

・コンプを勉強したい人におすすめの方法

本記事の信頼性

この記事はプロのエンジニアが書いています。

今回はミックスのプロフェッショナルがコンプレッサーの使い方を

DTM初心者向けにわかりやすく解説していきます。

こんにちは、161P(@_161P)です!

この記事を読んでいるあなたは、歌ってみたや楽曲制作におけるコンプレッサーが上手くかけられないとお悩みですよね。

また、「いろんな記事や教則本で調べたけど、結局上手くいかない」という方向けの記事です。

実はコンプレッサーは本質を理解しないと一生上手くなりません。

そして一番怖いのはいろんな記事で解説されていることを、鵜呑みにして「なんとなく分かったつもり」になっていること。

特に以下のような解説記事を鵜呑みにするのはかなり危険です。

信じてはいけないコンプの知識

・スレッショルドは○○dbにしよう!

・レシオは○:1がおすすめ!

・アタックは○msにしよう!

なぜ、上記のようなコンプの解説情報がダメかというと、ずばりコンプの本質を分かっていないからです。

どういうことかというと、コンプに限らずミックスでは、全体のバランスや、どういう音作りにするかによって値が毎回変わります。

なのにも関わらず、各パラメータの値を「これがおすすめ!」と解説している記事はおそらく記事を書いた人も本質を理解していないんだなと思います。

少なくともコンプの本質を理解しているプロならそういった書き方はしないはずです。

そこで今回の記事では、ミックスの中でもかなり重要なコンプレッサーの使い方について解説していくのですが、まずはコンプレッサーの本質についてお話をしていきます。この記事を読めば今日からコンプレッサーへの理解がかなり深まります。そして応用的なコンプの使い方もできるようになりますので是非参考にしてみてください。

なお、今回の内容は動画でも解説しているのでそちらもぜひ参考にしてみてください。

コンプレッサーとはそもそも何か

ところで質問なのですが、コンプレッサーとは基本的には何をするものだと思いますか?

結論として、みなさんがご存知の通りダイナミックレンジを小さくすることです。

ダイナミックレンジというのは音が大きいところと小さいところの差というイメージですね。

つまり音量差をできるだけ無くすということです。

まずはこれを目指しましょう。そのほかの使い方はこの応用なので、これをマスターするまでは手を出しちゃダメです。

じゃあ実際にコンプレッサーのパラメータを見ていきましょう。

コンプレッサーのパラメータの意味

コンプレッサーの主なパラメータ

・スレッショルド:どの音量に対してコンプレッサーをかけるかという設定。設定した値を上回るボリュームが圧縮(小さく)される。

・レシオ:スレッショルドを超えた音量をどれくらい小さくするかというパラメータ。2:1なら2分の1。4:1なら4分の1の大きさに圧縮する。

・アタック:スレッショルドを超えた音量に対して、どれくらいの時間をかけて圧縮を行うかというパラメータ。

0.1msだとスレッショルドを超えた瞬間に圧縮をかけていくようなイメージ。(1000ms=1秒)

・リリース:圧縮を解錠して元の音量に戻すまでにかける時間を決めるパラメータ。

多分ここまでだと「よく分からないな」と感じますよね。大丈夫です。それが普通です。

コンプレッサーは実際に設定をいじってみないと分からないと思います。コンプレッサーのコツは目で見て、耳で聞くことです。

というわけでコンプレッサーの概念を目と耳で理解できるように以下のようなサンプルを用意しました。

コンプレッサーの目的は音を小さくすること

コンプレッサーの目的はダイナミックレンジを小さくすること。すなわち音を小さくすることなんですね。

音を小さくするというといくつか方法がありますね。例えば。

1.ボリュームを下げるという方法

2.コンプレッサーを使う方法

でも、上記2つの違いってなんなんでしょうか?せっかくですので、この2つの方法の違いを視覚的に見て理解を深めていきましょう。
ここがコンプレッサーの本質的なお話で一番大切なところです。

コンプの本質

ここに以下のような「サイン波」があります。

このトラックの音量を下げたいと考えた場合、まず思いつくのがボリュームを下げることです。実際に下げてみましょう。

当たり前ですが、ボリュームが小さくなったので波形も小さくなりましたね。

実はこのボリュームを下げるというのはコンプレッサーでも同じような効果を得ることができます。

実際にやってみましょう。スレッショルドを適当なところで設定し、レシオで圧縮比率を決めます。そしてコンプレッサーがかかるまでの時間を決めるアタックを最速にしてみましょう。(msは1000ms=1秒です。)そうすると・・・。(各パラメータの説明は後述)

上記のとおり、コンプレッサーでも音量を小さくすることができました。

では続いて、コンプレッサーの効果をわかりやすくするためにアタックの値を遅くしてみます。

徐々にコンプがかかるような設定なので、最初の方がカーブしていますよね。これがコンプレッサーの本質です。

詰まるところ、基本的には音を小さくするエフェクトで各パラメータをどう設定するかによってこのカーブの仕方が変わるということです。

コンプの本質の理解していないと上手くいかない

多くの記事では、コンプの設定値や、テンプレートのようなものが紹介されていますがあれは鵜呑みにしてはいけません。

間違っているとまでは言えないですが、本質を理解した人向けの情報なんですよね。

ですので、コンプレッサー処理が上手くなりたい人は、ぜひこの本質のイメージを常に頭に入れておきましょう。

現段階でミックスでコンプレッサーを使っている人も、ここの理解をすっ飛ばしている方が多いです。

僕も昔はコンプの使い方から習得しようとしたんですが、残念ながらこの方法ではいくら時間をかけても上手くいきません。

確かにコンプレッサーって奥が深くてめちゃめちゃいろんな使い方ができます。

歪ませたり、アタック感を出したり、抑えたり。でもそういうのは全て応用的な使い方なんですよね。

だから基礎を完全に理解していないと、絶対に上達しないです。

コンプ処理が上手くいきませんっていう人は、高い確率で見様見真似でやっているからなんですね。

いろんな解説とかあるんですけど、歪ませたいときはこう!アタック感を出したいときはこう!みたいなテンプレートのような設定例をみて覚えてると思うんですけど、これ全く意味がないです。それどころか「分かったつもり」になっているので非常に危険です。

数学で言うと、答えだけ覚えているだけで、式の意味を理解していないので、自分の楽曲とかでは上手く反映させられないんですよね。1+1の答えは2ですけど、この2という答えをそのまま覚えているので、1+3=ってなった時にわからない!うまくいかない!と言っているようなイメージです。

でも本質が理解できれば、いろんな使い方をするときもかなり楽になるし、絶対上達します。

次には実践的な使い方について解説をしていきたいと思います。

コンプレッサーの本質を実践的な音源で学ぶ

ここからは実践的なコンプレッサーの使い方をシェアしていきます。

とはいえ、文章よりも動画の方が圧倒的に分かりやすいので以下を参照ください。

※大事なとこだけピックアップされて再生されます。

いかがでしょうか。このようにアタックやリリースを理解できるようになればコンプレッサーを上手くかけられるようになりますね。

ミックス初心者はこの本質を飛ばしてしまう傾向が強いです。(というのも情報があまりに少なすぎるからなんですけれども)

ということで、次にミックス初心者がよくする間違ったコンプレッサーの知識についてお話ししていきます。

ミックス初心者がよくする間違ったコンプレッサーの知識

僕のYouTubeのコメント欄でよくこういう質問をいただきます。

「コンプはかけた方が良いですか?」

「EQとコンプどっちを先にかけますか?」

こういう質問を結構いただくんですけど、実をいうとですねこれに対する回答は「分かりません」という回答になります。

なぜかというとコンプレッサーって自分が明確な目的を持ってかけていくものだからです。

例えば、

コンプレッサーを使う目的

・ダイナミックレンジを小さくしたい

・ピークを潰したい

・アタック感を出したい

・歪ませたい(中級者)

・コンプで音を奥にやりたい(上級者)

・音量は小さくしたいけど、音量を前に出したい(上級者)

上記のようにその時によってコンプレッサーをかける理由が違うんですよね。

だから、「こういう時はコンプをかけた方が良いですか?」と質問をいただいても、

「分からないです。あなたはどうしたいんですか?」というふうになってしまうんですね。

そして今後のためにあえて厳しいことを言うと、先ほどのような質問をする段階の人はまだコンプを使わない方が良いです。

これはバカにしてるとか意地悪を言っているとかではありません。

コンプってちゃんと段階を踏んで勉強しないと一生上手くならないですし、最悪「わかったつもり」になってしまいます。

間違った知識でコンプレッサーを使ってしまうと、めちゃくちゃな音を作ってしまうんですね。

これは今後の作曲人生・MIX人生において軌道修正が難しい深刻な問題になるので、まずは本当に基礎から勉強することをおすすめします。

初心者がやりがちな間違ったコンプレッサーの使い方

結論はズバリ、明確な目的を持たずにコンプをかけてしまうことです。

僕も初心者の頃にやってしまっていたんですけど、なんとなとく分かったつもりになっているっていうのが非常に危険です。

・ミックスの専門じゃない人の知識

・各パラメータの設定値のテンプレート

上記のような情報を覚えている人ほど、何も考えずに明確な目標も持たずにとりあえずトラックにかけがちなので本当に気をつけてください。

とはいえ、こんなこと言うと「じゃあどうやって勉強したらいいの?」と疑問が湧いてきますね。

そこで、続いてコンプレッサーの勉強の仕方についてお話ししていきます。

コンプレッサーを勉強したい人におすすめの方法

結論、プロの解説や教則本に書かれていることを実際にDAWを立ち上げて音源を準備してコンプをかけてみることです。

理由はやっぱり自分でいじって体感しないと分からないからです。

教則本には設定値というものが参考用で載せられているんですが、あれを実際に自分で設定してみる。
そしてなんでこの設定値なのかというのを考えてみるのがおすすめです。

とはいえ、原音が準備されていない場合は、変化前と変化後がいまいちよく分からないので、必ずCDやDVD、あるいはダウンロードできるものに変化前と変化後のものがある教則本を買うことをおすすめします。

なお、おすすめの教則本は以下の2点です。



上記2点は本当に役に立つ情報が満載です。この本を通して、プロになった僕がいうので間違い無いです。

でも、全て鵜呑みにするのもよくないです。同じプロでも、コンプに対する考え方や使い方っていうのが人によって大きく異なっているんですよね。

概念が人によって違うんですね。だから難しいし解説しづらいものでもあるんですけど。

教則本に載っているのもあくまで例でしかないですし、その時にその人「こうしたい」と感じたからあくまでその設定値なっているだけであって、ほかのプロが聞いたときに、いやここはそうじゃなくこういう音にしたいなとかって別の考えがあった場合は全く違う設定値になります。

だからこそ自分で考えることが大事です。

これは余談ですが、「おすすめのコンプありますか?」っていうざっくりしている質問とかもいただくんですけど、回答が非常に難しいんですよね。

いろんなコンプがあって1つ1つクセが違うので、まずは自分がどういう目的でコンプをかけるのかっていうのを考えた方が良いですね。

Wavesのコンプが良いとか〇〇のコンプが良いとかっていう意見もありますけど、個人的には鵜呑みにせずですね、こういうクセのある音でコンプをかけたいから、これをチョイスするとか、シンプルなもので良いからこれを使うとか用途によって分けるのが正解です。

ちなみにDAW付属のコンプもかなり使えます。これを使っていて不満や疑問がなければ、ほかのコンプを使う意味とか1mmもないです。

結構厳しく聞こえるかもしれませんが、バカにしているとかじゃないです。むしろですね、こういう質問は本当にありがたいです。

これは完全に余談ですが、こういう質問に対して、たまに意地悪な回答をしたり、マウントを取るようなプロもいるんですけど、個人的には誰もが通る道だと思うし、それを経てですね、あ、そうだったんだ!って気がついて、どんどん上手くなっていくんだと思います。

というか僕がそうでした。

なので、こういう質問するのが恥ずかしいとか、トンチンカンなこと聞いてないかな?と質問を躊躇する必要はないです。

少なくとも僕に質問する分はあの躊躇する必要はないです。皆さんのコメントを見ながらこういう動画やブログ記事を作っていってるし、そのコメントを見てまた勉強になる人もいるので、そういう質問は大いにありがたいです。というか初心者なので質問して当たり前なので、どんどん聞いてくださいね。

この記事の内容は動画でも解説しております。よろしければぜひ参考にしてくださいませ。

EQ講座はこちら

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161P

161P。音楽経験0から独学で作曲家・編曲家になった人物。 作詞・作曲はもちろん、編曲、MIX・マスタリング等全ての工程を一人で完結させている。 現在では、ボカロPとしての活動を行うほか企業やレーベルに楽曲提供を行っている。またYouTuberへBGM・SE提供なども手掛けている。
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