- ボーカルのEQ処理って難しいな・・・
- コンプとEQはどっちが先なの?
- とりあえず挿してるけどEQがよく分からない
- 一つのトラックに何度もEQを重ねてしまうけど解決法が分からない・・・
こういった悩みを解決します。
ネタバレ:最近はプラグインが自動でMIXしてくれるのでそれに任せてもあり◎
解説記事
目次
EQ処理は難しい?
結論からいうと仕組みは簡単です。ただしEQの使い方を正しく理解していないと難しく感じるかもしれません。
実際に多くのクリエイターの方がEQ処理で悩んでいます。
ボーカルミックスのEQ全然分からん
— 駿 (@uvershunsan627) June 21, 2019
やっぱりMIX難しいなー
EQ と コンプ わからん😇
— kentyの裏垢Ӧ (@kenty___2525) May 30, 2017
【MixがうまくなるTips】ミックスに興味を持ち始めてはや数年。今更ですがやっぱり一番大事で、一番難しいのがEQ。イコライザーなんだと気が付きました。http://bit.ly/pDR2IS
— Media Integration (@minetjp) August 4, 2011
ボーカルMIXの一番難しいところはEQだと思います。
人それぞれの声の個性を潰さずノイズは消し、音抜けを考えて……— 月宮サギリ🦇🌫作曲系Vtuber (@Sagiri_T) May 16, 2019
突然ですが、そのトラックにEQを挿した理由ってなんですか?
もし理由が出てこなかった場合や「とりあえず」「なんとなく」という答えが出た方は、まずはEQを挿すのをやめ、EQのことを正しく理解することからはじめましょう!遠回りのように思えますが一番の近道です。
EQを挿すかどうか
EQの仕組みは音域ごとに音量調整ができる。つまり音の質を変えることができるのはご存じだと思います。
難しいのはその使い方。EQを難しく感じてしまう方は「EQはどんなときに使うのか」をいま一度考えてみましょう。
答えは、「音を調整したいな」って思った時です。
バカにしてるんですか!という声が聞こえてきそうです、、、。
いやでも本当にこれに尽きるんですよね。というかMIXにおけるエフェクト挿入の全てに言えることです。
自分が必要だと感じた時に必要なエフェクト処理をする。
これを守れば大丈夫です。難しく考える必要はありません。
裏を返せば、「不要な処理は極力しない」ということ。なぜなら適正な音にするのが難しくなるorできなくなるため。加えて、パソコンへの負荷が余計にかかってしまうためです。
つまり「なんとなく」や「とりあえず」で処理を行うことはありえません。
MIXに正解はありませんが、不正解はあるのではないかと思っています。
少なくとも多くの人のそれぞれの環境で聴きやすい音にしてあげることが大切です。
初心者でもEQが上手くなる方法
何度も繰り返しになりますが、必要と思った時に処理を行うのが一番良いです。
ただこれだけだと答えがぼんやりしているので、ここではテクニックみたいなものをご紹介させていただきます!
その前に前提だけサクっと覚えてしまいましょう。
- 「とりあえず」「なんとなく」で挿さない
- コンプとEQの順番はその時によって違う
- 必要以上に挿さない
では、ここからは実践的な内容に入っていきます。
初心者向けから上級者向けまで分かりやすくまとめると以下のような感じ
- 慣れないうちはカットで使う(ブーストはかけない。)
- 不要な音域をバッサリ削る
中級者向け
- ピークを削る
上級者向け
- 他の音域を考慮して調整する
- EQの後のコンプをかける場合、コンプを使った時の発生する歪を考慮して調整をする
EQが上手くなるには?初心者向け
慣れないうちはカットで使う(ブーストはかけない。)
EQが慣れないうちはブーストをかけずにカットでのみ使用しましょう。
理由はブーストかけると変に歪が発生したり、インプットレベルがピークを迎えたりして音割れを発生させてしまうことがあるからです。
不要な音域をバッサリ削る
不要な音域はバッサリ削って大丈夫です。
理由は言わずもがな、「不要だから」⇒余分な音を処理せずにMIXを進めていくと、音に変なクセがついたり、データ容量も余計に増えるからです。
例:恋のパレット ボーカル
恋のパレットのボーカルは爽やかで明るいイメージだったので、100Hz以下をバッサリ削っています。理由は不要な音域だからです。15~20kHz以降も人によってはバッサリ切り捨てるかもしれませんが、今回はそこまですると明るさがなくなってしまったので得にいじってはいません。
EQが上手くなるには?中級者向け
ピークを削る
MIXしているとわかるのですが、「一部分だけ少し籠って聞こえるなあ」「一部分キンキンするなあ」ということが出てくると思います。
そういうときは音域が膨らんでいる部分だけピンポイントでカットしておくと全体がすっきりとして、後々のMIXもストレスなく進めることができます。
具体的な方法を説明いたしますね。
- ①Qを強くして(トンガリコーンにする)気になるところを探る
⇒妙にゴワツキやキンキンがあるところを探る(図①) - ②そのままげゲインを下げ調整する
⇒この時Qを緩めてあげると不自然さが少なくなるときもあります。(図②)
図①
図②
EQが上手くなるには?上級者向け
他の音域を考慮して調整する
音楽は色んな楽器が奏でられていて、それが重なり合って1曲になっています。
そして楽器にはそれぞれの得意な音域が存在します。
MIXをするときは各々の楽器が喧嘩しないように調整をしてあげなければなりません。
そこで役に立つ知識として、「ボーカルの基本的な音域ポジション」です。
一般的にはボーカルは中音域~高音域を担当します。楽曲のMIXを行う際はボーカルを「埋もれず・出しゃばりさせすぎず」にするため、この中音域~高音域のボーカルが入り込むスペース考慮してEQ処理を行う必要があります。
これはどちらかというと「歌ってみた」よりも一から楽曲制作を行っている人向けかもしれません。
なぜなら歌ってみたに使うインスト音源はそれぞれの楽器の音域を個別に調整することができないからです。
それでもマスタリング前のインスト音源であれば、ボーカルのスペースを考慮してあえて開けて音源を提供しているボカロPさんもいるため、中音域~高音域を意識したMIXというのは効果的だと思います。
EQの後のコンプをかける場合、コンプを使った時の発生する歪を考慮して調整をする
慣れてくると、後に行うエフェクト処理を考慮してEQ処理を行えるようになります。
例えば
- 音量にバラツキがあるためコンプをかけたいと考えている。
しかしそれ以前に音域のピークが気になるから、コンプでそこが変に歪む前にピークを削ろう!! - 音量にバラツキがあるためコンプをかけたいと考えている。
しかしコンプの圧縮効果によって低音域がゴワゴワなりそうなので、少し低音のカットしておこう - 音量にバラツキがあるためコンプをかけたいと考えている。加えて低音域がゴワゴワしていて、高音域がスカスカなので、それぞれをカット・ブーストしたいと考えている。
しかし先に高音域をブーストさせると、そのあとのコンプの効果によって歪が起きそうなので、先に低音のゴワゴワカットした後⇒コンプ⇒EQで高音域を持ち上げてあげよう。
みたいな感じです。
これはあくまで一例で、何度も繰り返しになりますがMIXは必要と思ったところに必要な処理をかけてあげるのが基本的なので、どの曲もこの解説通りに処理を行うと失敗すると思います。
上級者で必用とされるのは「予想とセンス」です。
予想といっても最近はエフェクトをバウンスさせずともエフェクト処理後の音を聞くこともできますので、そんなに難しく考える必要はありません。
ネタバレ:AIに自動で任せたら早いしクオリティが上がる
とはいえ、少しは修正したい個所なども出てくるので、ある程度の勉強は必須です。
教則本を使うと劇的に上手くなります。
まとめ
EQを難しく考えずまずはできるところからはじめてみましょう!
また今回の解説通りの設定や手順を行うのではなく、あくまで各々の曲にあった処理を行うことを心掛けるようにしましょう!これを守らないと失敗する可能性が高いですし、勘も磨かれないのでいつまで経っても上手くなりません・・・・!
以上です!素敵なEQライフを!
分からなかったことや疑問点があればお気軽にお問合せください!
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161P

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